testイージー・マインド
「――スパーリングマシンを自力でぶっ壊したって？ よくやるもんだな、ちょっとやそっとじゃ壊れないはずだが」 「……すみません」 無理を重ねたあげく、肘部分に異常を来たしたギアのメンテに訪れた時。 技術者が呆れ顔で言っ… 続きを読む →
カテゴリー: メガロボクス
testライク・ア・キャンディ・フロス
「なあ、キャット。お前、勇利に惚れてるのか？」 がらがらがっしゃん！！ 「うわ！？」 「な、なにやってんだキャット！」 唐突な質問が耳に飛び込んできた途端、マシンにけつまずいて、両手で抱えていたスポーツドリンクのボト… 続きを読む →
testThere is no death.
何となく、嬉しい 続きを読む →
testsear/bite
searing pain 久しぶりに手にしたギアはずしりと重い。こんなに重かったか、と驚いて持ち直し、見下ろした。 グリーンのカラーリング。その色に紛れて分かりにくいが、積み重ねた練習と試合の跡は確かに存在し、全てと… 続きを読む →
testfarfalla
――それから、後の事。 「……アラガキ、足いたくない？」 ファルは目の前の義足に手を添え、ふと尋ねた。ベッドに腰掛けたアラガキが、ん？ と首をかしげる。それを膝をついた状態で見上げ、 「今日はたくさん、重いものはこん… 続きを読む →
testdie flower3
――空が青く晴れ渡ったその日。 暑くもなく寒くもなくちょうどいい天気だ。目を細めて見上げていたアラガキは、空から前方へと視線を転じた。 目の前にあるのは、綺麗にディスプレイされた色とりどりの花々。 花に疎いので名… 続きを読む →
testsweet tenderness
大きな福を君に うららかな日差しの下、ゆき子は料亭の中庭に面した縁側に腰掛けた。 お出かけで、レースがいっぱいついた可愛い服を着るのは好きだ。今は靴下のはだしだけど、ここに来るとき履いてきた真っ赤な靴もお気に入り。皆… 続きを読む →
testdie flower 2
――老人の死が報じられてから後。 騒がしいマスコミが次のニュースを求めて去り、喧噪も落ち着いた頃、老人の世話役だったという男からファルへ連絡が入った。 呼び出された喫茶店にいたのは、眼鏡をかけた初老の男だ。 皺ひ… 続きを読む →
test風邪のお話
一日一個のリンゴ 思えば朝から調子がおかしかった。 いつもよりだいぶ遅い時間に目が覚めたし、起き上がったら、くらっとめまいもした。 だがそれもすぐ治まったので、寝起きだからかと一人合点し、寝坊を責められながらも朝飯… 続きを読む →
testas you wish
「――どうして皆、メガロボクスに夢中になるのか分からないわ」 「ん？」 その声にジョーは後ろを振り返った。壁際のソファの上では、ワイングラスを手にして、覚束ない目つきの女――白都ゆき子がいる。 「……何だって？」 床… 続きを読む →