思いは、遠く、近く3

 生前、彼は多くのモノを欲した。その欲望は尽きる事を知らず、彼は心赴くまま、力をもって蹂躙し、全て略奪した。
 彼は土地を侵し、奪い去り、その両腕に抱え切れぬほど多くのモノを得た。彼はその一つ一つを心から愛し、大事にした。奪ったモノも、尽くすモノも、散ったモノも、全てが愛しく尊かった。そして彼が愛したモノの多くもまた、彼を崇拝し、彼の後に喜んで付き従った。
 やがて死を迎えた時、彼に対して世界は言った。彼の偉大なる功績を認め、その身を英霊の座へ迎え入れようと。
 聡明な彼には分かっていた。英霊などという大仰なその役目が、体の良い使い魔にすぎぬ事を。これより後、彼はあまたの場所に召喚され、奴隷のくびきにとらわれる羽目になるのだと。
 ――だが、それがどうした? うまくすれば、余の宿願を叶えられるではないか。
 永劫に続く戦いの輪の中に組み込まれると承知の上で、彼は歓喜した。
 この胸に宿る飽くなき欲望を叶える為ならば、世界のくびきに囚われようと構わなかった。契約に縛られる身であろうと、彼は比類無き王に違いないのだから。
 故に、彼は世界に無理難題を押しつける。
『この征服王をして鎖に繋ぎたいと申すのなら、余の願いの一つや二つ、叶えるのが至当というものであろうが』
 世界は困惑しながら問う、願いとは何かと。
 王は言う、己が愛したモノを寄越せと。
 それは叶わない、と世界は拒む。
 征服王の愛したモノは世界そのものであり、一人の英霊に与えられるを越えているのだ、と。
 ならば、と征服王は更に願う。
『余の従者を召し抱えさせよ。王に従者の一人もおらぬでは、格好がつかぬではないか』
 世界と人一人とであれば、破格の譲歩であろう。胸を張って堂々と人の魂をねだる征服王に、世界は結局、許しを与えた。
 世界の支配下にあってもなお傲岸不遜なこの簒奪者は、欲するモノを手に入れるまで、絶対に譲らぬだろうと理解したが故に。

「……ふむ。ここいらでよいか」
 まだ明け切らぬ早暁。
 マッケンジー宅近くの公園まで足を伸ばしたイスカンダルは、そこで実体化した。ばさり、と裾飾りのついた深紅のマントが翻り、草地にずしりと足が沈む。
 辺りをざっと見渡す限り、公園には人気がない。目立つ格好で外に出るなとマスターは口やかましく彼に言い聞かせてきたが、これほど早い時間なら、ほっつき歩いている人間もおるまい。
 セイバーとの決戦で神威の車輪を失ったイスカンダルは、一晩かけて深山町まで戻ってきた。
 とはいっても、タクシーなるものに出くわすまで、寒い眠い疲れたと散々文句を言いながら夜道を歩き続けたのはマスターだけで、イスカンダルはその間、ずっと霊体のままである。
『もう魔力の無駄遣いもしてられないんだ。文句を言わず、休息出来る時はきちんと霊体化しておけ。……アイツの負担だって、減らしたいだろ?』
 帰る道すがら、そう説得されたイスカンダルは、最後の言葉もあって、霊体化に同意した。
 その戒めを帰参早々に破っているのは、ひとえに彼の従者を引きずり出す為である。
(霊体のままでも会話は出来るが、目を見て話さねば、何事も始まるまい)
 今なお眠りについている従者をたたき起こすには、彼自らの肉体をもって対するのが一番良いと判断したのだ。
 マスターの少年はグレン老となにやら込み入った話をしているようだ。今のところ周囲に敵の気配はないし、こちらも説教をする時間ぐらいはあるだろう。
 イスカンダルはすーっと息を吸い込み、
「――シャムス。目を覚ませ」
 低い声で、彼の従者に話しかけた。
 ……反応なし。実体化せずとも、シャムスには王の声が届いているはずだが、まだ頑固に聞こえぬふりをするつもりらしい。
 召喚場所でマスターが眠りに落ちた後からこっち、さんざん語りかけたにも関わらず、なしのつぶてだったから、これはまぁ当然だろう。
 故にイスカンダルは作戦を変える事にした。丸太のように太い腕を組み、
「なるほど、よくわかったぞ、シャムス。そなたがそこまで我を張るというなら、余も考えがある」
 意味ありげに間を置く。わずかに震える気配。それに手応えを得たイスカンダルは、ひどく不機嫌な声を装い、
「これ以上余の命が聞けぬというのなら、そなたを従者の任から解くことにする」
 そう断言する。
 ――!?――
 シャムスの気配が大きく揺れた。実体があれば、がばっと飛び起きるような動揺が伝わってきて、イスカンダルはよしよし、と口の端をあげた。厳しい声音のまま、先を続ける。
「当然であろう? 王の召喚にも応じぬ上、このまま何の功も立てずに消失するなど、不忠にも程がある。そのような不埒者にどうして、この征服王の側仕えが許されよう」
 ――我が君、お待ちを――
 頭の中に、シャムスの焦りに満ちた呼びかけが響く。後一押し、とイスカンダルは更に強く声を張った。
「余は戦場を共に駆ける勇者を必要としておる。務めも果たさず、無益な自己犠牲に酔いしれるような者が余の従者を名乗るなど、ちゃんちゃらおかしいわ。
 大体そなた程度の魔力で、この征服王が十全に満たされると考えておるのなら、思い上がりも甚だしいぞ」
 剣で滅多切りにするような辛辣さでこき下ろした後、不意に声音を和らげ、
「――もっとも、余もさんざんな負け戦帰りよ。セイバーに敗北し、神威の車輪も失って這々の体で逃げ帰ってきたからな。
 世に名を馳せた征服王も矮小に成り果てた事よ、と愛想が尽きたのなら、良い、今世からの退出を許すぞ。無能な王に仕えるのは、さぞや苦痛に満ちたものであろうからな」
 優しく語りかけた時、突然目の前に青い燐光が瞬いた。それはすぐさま人の形を取り、
「偉大なる我が君を私が裏切るなど、天地が裂けようともあり得ませぬ!!」
 とうとう姿を現した従者は、すぐさま王の前に膝をついた。
「私の心得違いをお咎めなさるのなら、罰はいくらでも甘んじて受けます、故にどうか、従者の任を解かれる事だけは……!!」
 決死の面もちで叫び、深く頭を垂れるシャムス。震えるその背中を見つめ、征服王はやれやれ、と腰に拳を当てた。
「ようやく現れたか。余はいささか待ち飽いたぞ」
「……はっ、申し訳ございませぬ……」
 従者はしょぼん、と効果音でもつきそうなほど肩をすぼめて囁く。少し薬が効きすぎたか、とイスカンダルは苦笑する。
「まぁよい。立て、シャムス」
「はっ」
 今度の命令には素早く応え、シャムスはその場に起立した。背筋をぴんと伸ばして立つ姿は凛々しいが、しかしその身にまとう魔力は、明らかに目減りしていた。
「……はぁ、しょうのない奴だのう。とんでもない無茶をしおって」
 残量を推し量ったイスカンダルはため息をもらす。我が身を省みず魔力を主に捧げた結果、シャムス自身の力はもはや三分の一以下にもなっている。もしこの場に呼び出さなければ、半日と待たずに消滅していただろう。
「シャムス。此度はなぜ、余の命を聞かなかった」
 再び厳しい口調で問いかけると、従者は気まずげに視線をさまよわせた。それはその、と言いよどみ、
「……私は、ただ……この矮小なる身なれど、我が君のお役に立てればと……」
「それでそなたが消えてしまっては、意味が無いではないか。この、たわけがっ」
 バチンッ!!
 マスターに常日頃かましているデコピンを額に放つ。
「痛っ!?」
 さすがに少年より鍛えている為、シャムスは吹っ飛ぶ事無く、のけぞるだけでその場に踏みとどまった。しかし弾かれた白い額の真ん中が、みるみるうちに赤くなる。
「なっ、わ、我が君、何をなさいます!?」
 そこを押さえて涙目になる様が、悪さをして叱られた子供の頃を思い起こさせて、何とも懐かしい。呵々大笑し、イスカンダルは胸を張った。
「罰はいくらでも受けると、先ほどそなた自身が言っておったではないか。この程度ではまだ足りぬわ、ほれ、もう一発」
「うっ……わ、分かりました」
 観念したのか、シャムスはもう一度イスカンダルの前に直り、目を閉じた。ぎゅうと眉間にしわを寄せ、衝撃に備えて全身緊張させているのを見ていると、ついつい吹き出しそうになってしまう。
(全く、この娘は何事につけて、素直にすぎるわい)
 それがシャムスの欠点であり、長所でもあるわけだが。笑いをこらえて、イスカンダルはすっと腕を伸ばし、シャムスの肩を掴んだ。びくっと震える体を、己の腕の中に抱き寄せて包み込む。
「えっ?」
 てっきり体罰が下るものと構えていたので、予想外だったのか。優しく抱擁されて困惑するシャムスの頭を撫で、イスカンダルはしみじみ言った。
「シャムス、余はそなたが側におらねば、どうにも調子が出ん」
「……は……従者の役割を放棄いたしました事は、お咎めを受けても致し方なく……」
「そういう事ではない。余は寂しかったのだ」
 そう、この一両日というもの、イスカンダルは消しようのない孤独感を抱えていた。
 生前、いついかなる時も、シャムスは征服王に付き従った。
 彼女が自分から離れたのは唯一、イスカンダルが病に倒れ死を迎えた時。王命で一時別働隊に異動させたあれが、永の別れとなった。それを、征服王は今も悔やんでいる。
「この戦に勝利し、受肉して今度こそ世界を取ったとしても、その時そなたがおらねば、余は寂しくてたまらなくなるであろうよ」
「っ……、我、わっ!?」
 息を飲んだシャムスの声がひっくり返る。それも当然、イスカンダルは不意に彼女を両手で抱き上げると、その場にどすんと座り込んだのだ。
「な、我が君、何を……」
 あぐらをかいた足の間に収められ、シャムスが目を白黒させる。その顔をのぞき込み、イスカンダルはにぃと笑った。
「昔、こうしてそなたを膝の上に乗せて、余の夢を語らったであろう。それを思い出してな」
「あ……。……覚えておられるのですか、我が君」
「無論だ。そなたは忘れておったか?」
 途端、シャムスは頬を紅潮させてかぶりを振った。
「我が君との思い出は一つ残らず、心に刻みつけております。忘れようもありません」
 懐中に収めた少女と共に夜空の星を見上げ、最果ての海について語らった懐かしい思い出。あれからもはや二千年の時が経っているというのに、まるで昨日の事のように思い出せる。
「では余との約束も、よもや忘れてはいまいな」
 イスカンダルはシャムスを抱え直し、耳元に口を寄せて囁く。
「余はそなたにオケアノスを見せると誓った。そなたも、余と共に行きたいと願った。余が果たせなかったあの約束を、今度こそ叶えようという時に、そなたが居なくなってどうする」
「……我が君……」
 抱き寄せられたシャムスは、分厚い胸板に触れた手を握りしめ、そろりと顔をあげる。
 愛しさと感動に潤んだその瞳はイスカンダルのみを映し、揺るがない。一途に王のみを想うその心を受け取り、イスカンダルは微笑した。己と同じ夕陽色の頭を優しく撫で、告げる。
「シャムスよ。今世にて余は、世界を取る。取った先にあるオケアノスを、余は今度こそ、そなたに見せよう。故に、最後までしかと供をせよ」
「――」
 息を飲んで目を瞠り、やがてその顔が歓喜に輝く。シャムスは真っ直ぐに王を見つめ、強く確かな声音で誓った。
「――はい、我が君。このシャムス、必ずや御身にお供仕ります」
「ダメだ」
 が、イスカンダルは却下した。
「はっ?」
 宣誓をあっさり蹴られ、ぽかんとするシャムス。その目をのぞき込み、イスカンダルは茶目っ気のある笑みを浮かべた。
「余は言ったではないか。そんな堅っ苦しい物言いはするでないと。余はそなたの心からの言葉が欲しいのだぞ」
「なっ、そ、それはあまりな仰りようです、我が君! 私は間違いなく誠心誠意、真に――んっ」
 さすがにかちんと来たのか、一気にまくし立てる唇を人差し指で縫い止める。
「だから、もっと砕けよというのだ。この間のデートの時も、結局普段と変わらぬままであったし、そなたの振る舞いには努力の跡が見られん」
「そ、そんなことは……」
「ほう。では誓えるか? そなたは真実、余に王ではなく、一人の男として接していると」
「う……っ」
 シャムスは絶句して怯んだ。やはり彼女にとってイスカンダルは遠い高みにある存在であり、馴れ馴れしい態度など、自身に許す事が出来ないのだろう。
 はーぁ、と征服王はわざとらしくため息をついた。
「やはり出来ぬのではないか。全く、どうしてこうもくそ真面目になったのかのう。家庭教師にイマームを据えたのが間違いか。あやつはいつも四角四角しとったからなぁ」
「いえ、師は立派な方でした。私がご意向に叶わないのは、ひとえに私の不徳の……」
 えぇいよさぬか、とイスカンダルは首を振った。
 これ以上言葉を繰ったところで、そうそうシャムスの強ばりは溶けないだろう。
 王はしばし空を睨んで、ふぅむと黙考した。そして浮かんだ名案にぱっと顔を輝かせると、固唾を飲んでこちらを見つめる従者へ裁可を下す。
「うむ、よし決めた。言葉では表すこと叶わぬというのなら、態度で示すのだ、シャムス」
「と、申されますと」
「そなたから余に口づけを与えよ。それで許す」
「…………え……え、えぇっ!?」
 途端、シャムスが素っ頓狂な声を上げてのけぞった。見る見る内に血の気が上り、頬どころか耳まで、髪と同じ色に染まる。
「な、な、なぜそのような事を仰せになられますかっ」
「これまで一度も、そなたから口づけを受けた覚えがない。余を真に思うのであれば、そのくらい出来て当然であろう。それとも何か、そなたは余に口づけるのを嫌と申すか」
 意地の悪い口調で言うと、予想通りシャムスは「まさかそんな事はあり得ませぬ! わ、私は、私はっ……」真っ赤になったまま叫び、狼狽える。視線を避けて斜め下にうつむく顔をまたものぞき込み、王はにんまり笑う。
「ならば、ほれ。はようせんか、シャムス。余はいつでも構わぬぞ」
「うっ……う、うう……」
 汗さえ滲ませながら呻き、その視線が、突き出された王の顔と地面を忙しく交互する。逃げだそうにも体はイスカンダルがしっかり抱いているし、そもそも従者が王の命令に背けるはずもあるまい。
 羞恥と混乱に散々翻弄された後、シャムスはごくっと唾を飲み込んだ。どうやら覚悟を決めたようだ。
「……では、あの……我が君、失礼致します……」
 細い声で囁くと、おそるおそる身を乗り出し――そっと、唇を重ねてきた。
 躊躇いがちに触れるその温もり、柔らかさ。
 これまで幾度となく伽をし、もう体はすっかり互いに馴染んでいるというのに、それでもなお初々しさ、乙女の恥じらいを残したぎこちない、この口づけとは。
(うむ……相変わらず初いのう)
 ついばむように触れては離れ、離れては触れ、シャムスはじれったいほど恐る恐る、征服王を愛撫する。己から求めた事が無い、羞恥ゆえの接吻であろうが、それがかえって男を煽るという事を、分かっていないのであろう。
「……良いぞ、シャムス。では、これで許してやろう」
「っ……んんっ……」
 辛抱が切れて、今度はイスカンダルから求める。奪うように深く重なり合った唇から漏れる吐息が熱を帯び、抱きしめたシャムスの総身に震えが走った。熟した果実を味わうにも等しい、とろけるような乙女の感触を、イスカンダルは思う存分に楽しむ。とめどなく与えられるその甘美な愛撫にシャムスもやがて理性を忘れ、征服王の首に両手を巻き付け、王の接吻に一心に応じた。
「……あぁ、我が君……」
 やがて息をつく為に暫時唇が離れた時、艶めかしいほどに瞳を潤ませたシャムスが、陶然と囁く。
「……誰よりも、何よりも……愛しています……」
「うむ。余もそなたを愛しておるぞ、シャムス」
 望み通りの答えを引き出した征服王は破顔し、もう一度シャムスをその胸に強く抱きしめた。

 彼は妻を愛した。血を分けた我が子を愛した。臣下も、国も、民も愛した。時には敵さえも愛した。もし世界が今少し寛容であれば、彼は間違いなく彼らの魂をゆすり取っていただろう。
 だが結局、彼が世界に望んだのはただ一人、シャムスだけだった。
 シャムスは正式な妻ではない。血のつながりもない、まるっきり赤の他人でしかない。
 しかし、彼はシャムスを心底、愛していた。
 なぜなら彼女は己の女であり、己の従者であり……そして、己が初めてこの腕に抱いた、我が子であったからだ。
 ――わたしも、みたい――
 ――いっしょにいこうね、ちちうえ――
 オケアノスについて物語った時、幼い少女が口にした願いを聞いて、彼がどれほど嬉しく感じたか。
 この娘が自身と同じ夢を抱いた事に、どれほど励まされた事か。
 女としての幸せも掴めぬまま、それでも最後まで彼に付き従い戦い続けたその忠信を、愛を、彼は失いたくはなかった。故に願った。
 どこまでも。永久とこしえに。この娘と、共にありたいと。

 ふと仰ぎ見た空は、いつの間にかすっかり明るくなり、地平より上った太陽の曙光が、静まりかえった冬木の町を照らしている。
 季節はずれになま暖かい風に頬を撫でられ、イスカンダルは目を細めた。
(決戦の時は近い)
 あまたの戦をくぐり抜けてきた王は、直観で知っていた。おそらく今日こそ、この戦の全てが終結するであろう事を。来るべき戦いを思えば、ぶるりと武者震いが走り、力を減じてなおいっそう燃え上がる闘争心を抑えきれず、その表情に獰猛な笑みが浮かぶ。
 浮き立つ心を抱えた征服王は、己に身を寄せ、幸せそうに微笑む娘を見下ろし、告げる。
「余は必ず、そなたにオケアノスを見せるぞ、シャムス」
 生前叶えられなかった約束を今度こそ、必ず守ってみせると固く誓った。それに応えて、無邪気に頷く娘の笑顔を心に深く刻みつけて、王は従者と共に、天を見上げる。
 恐れ、弱気、孤独……その裡に、もはや雑念は無い。イスカンダルはかつて世界征服を志したその時と同じように、果てのない空の夜明けを眩しげに、清々しい思いで迎えた。

 そして――征服王の第四次聖杯戦争は、ここに終演の幕を下ろす。