test何も知らない君とボク2

 己が主君の元から辞して、数時間後の事。  そろそろ頃合いかと見計らってシャムスが自室に戻ると、 「おお、戻ったかシャムス! 今宵は実に愉しい宴だったぞ。名だたる英霊たちと盃を交わす事が出来るとは、考えもしなかったわい!…
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test何も知らない君とボク

征服王がカルデアにやってきて落ち着けないⅡ世と女従者の小話。 ※まだⅡ世とライダー組が再会してない段階です。  どうも、自分で思っているよりずっと浮かれているらしい。そう気づいたのは、無意識のうちに征服王の居室へ向かう廊…
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testそれを奇跡と呼ばずして

 征服王イスカンダルがカルデアに現れて、数日。  かつて聖杯戦争で主従の誓いを結んだ相手とまさかの再会を果たし、ロード・エルメロイ二世は終始落ち着かない気分だった。 (自分がサーヴァントになるのも想定外だったが、まさかラ…
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test宴の終わりに・偽

FGOのZeroコラボイベントにて。  雲一つ無い夜空を紫電が走り、轟音が鳴り響く。猛る牡牛二頭は何もない空を分厚い蹄で蹴り、主の願うままに冬木の上空を駆け抜けていった。 「…………」  手綱を握るライダーの後ろで、ウェ…
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testエピローグ

 ――じゅ――きょーじゅ、ちょっと起きてくださいってば、教授!」 「!」  揺さぶられて覚醒し、かっと目を見開く。見開いた視界いっぱいに人の顔が映り、瞬間エルメロイ二世は総毛だった。 「うわっ!」 「ぐはっ!?」  悲鳴…
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test彼方にこそ栄えあり

 ウェイバー・ベルベットは勝利を信じていた。  離れていても颶風ぐふうとなって吹き付けてくる殺気。遠くに眺めた時ですら怖気を震った、切り刻むような空気に対峙し、己の死を間近に感じながらも、彼は信じていた。  ウェイバーの…
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test思いは、遠く、近く3

 生前、彼は多くのモノを欲した。その欲望は尽きる事を知らず、彼は心赴くまま、力をもって蹂躙し、全て略奪した。  彼は土地を侵し、奪い去り、その両腕に抱え切れぬほど多くのモノを得た。彼はその一つ一つを心から愛し、大事にした…
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test思いは、遠く、近く2

 結った髪をほどき、真っ白なワンピースをまとったアイツが、駆けていく。  裸足の足下では波が砕け、どこまでもどこまでも、砂浜と海が広がっていた。  鳴り止まない潮騒。砂を踏む音。それ以外何一つ聞こえないその場所で、アイツ…
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test思いは、遠く、近く1

 王にこの命を捧げ、魂を賭けて何よりも尽くしよう。従者となったあの日に抱いた誓いは、この胸に刻み込んで、一時たりとも忘れた事はない。  唯一人の、尊く愛しい主の為なら、どんな犠牲も厭いはすまい。  王のおわすところに我が…
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test従者、願いて絶望す

「……なんで、こうなる?」  ベンチに座ったウェイバーは、ジャンパーの中に口を埋め、げんなり呟いた。  確かに自分は街に出ようと言った。現代の世界に興味津々のライダーを連れ出せば、そりゃ面倒な事になるだろうとは覚悟もして…
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