testデイ・アフター・デイ3 2018-06-02 早朝、扉を開けて、ジムの中へ入る。 ロードワークにも早い時間、誰もいないだろうと思ったのだが、見当が外れた。 しゅっ、しゅっとこすれる音を聞きとがめてそちらへ視線を向けると、女が一人、床にモップ掛けをしている。 (…拍手! 続きを読む →
testアンダー・チャーム 2018-06-02 (話するって決めたはいいけど、さて……勇利をどこで捕まえられるかな) 未認可地区を訪ねた次の日。 会社の廊下を歩きながら、キャットは頭の後ろで手を組んだ。 (勇利はいつ見ても忙しそうだし、トレーニング中にする話でもな…拍手! 続きを読む →
testワイズマン・ウィズダム 2018-06-02 あーん、と大きく口を開いて、ハンバーガーにかぶりつけば、かさついたバンズと薄い肉、しなびたレタスにやたら濃いケチャップが口の中を満たす。 しばらくもぐもぐと咀嚼して飲みこみ、オレンジジュースをストローで吸うと、嘘くさ…拍手! 続きを読む →
testフィール・ロスト 2018-06-02 通いなれた道を歩き、ドアを開き、部屋の中へ入る。 広々とした空間はどこも綺麗に片付けられ、大きな窓から差し込む陽光で、きらきら輝いているように見える。 そこに整然と並ぶ設備――サンドバッグやパンチングマシン、ウェイ…拍手! 続きを読む →
testディスクローズ・ヒム 2018-06-02 ――それから、しばらく後のこと。 メガロニアの開催日が刻々と近づく中、勇利はトレーニングと広報活動とで、多忙を極めていた。 白都コンツェルンの大型プロジェクトとなれば、その影響範囲は多岐に渡る。 この機会に、ギア…拍手! 続きを読む →
testディスクローズ・ハー 2018-06-02 ――そして、その日は突然やってくる。 はぁ、と吐いた息が白く濁り、ゆっくり空中に溶け消える。 今日は季節外れの寒さだ。頭上はどんよりと灰色の雲に覆われ、陽光が一筋も差さない。 空の色を映し出す海もまた黒く沈み、身…拍手! 続きを読む →
testソフト・ナッシング 2018-06-02 「つかれた。立ってらんない。帰りたい。帰っていいよな?」 「駄目だ。ここまで来て逃げるな」 いつになく弱音を吐きまくって訴えかけたが、相手はすげなく却下した。 借りた腕に寄り掛かって、うう、と肩を落とす。 「こーほー…拍手! 続きを読む →
testレイズ・ラッグ 2018-05-12 「……最近、勇利に避けられてる気がするんだよな」 そんな事をふと呟いたのは、ギアのメンテナンスのため、研究所を訪れた時の事だった。 何度も通う内にすっかり顔なじみになった技術者は、背中に取り付けたギアをいじりながら、…拍手! 続きを読む →
testアンキシャス 2018-05-12 一日を終え、街の賑わいから遠ざかり、静寂に包まれた我が家に帰る。 聞こえるものといえば、周囲の森を駆け抜ける風、それに乗って届く波の音。 穏やかな暮らしは、日々闘い続けている中で一時の休息だ。 どれだけ気を張り詰…拍手! 続きを読む →
testインシデント・ペイン 2018-05-12 「キャット。キャット、おい、キャーット!」 「……なんすか、トレーナー。そんな大声出さなくても聞こえてるよ」 「馬鹿野郎、聞こえてるんなら返事しろ! てめぇの名前も忘れたのか」 「何か用すか」 「何か用、じゃねぇよ。なめ…拍手! 続きを読む →