testbaby word 2018-10-06 何の気なしに、新聞読んでやるよと言ったのが、間違いだった。 「……の……活躍で、メガロボクスのトーナメントは……いち……いち……」 「一段と盛り上がりを見せて、だよ、ジョー。ほら、ここと同じ字だろ?」 「お、おう……」…拍手! 続きを読む →
testTyltyl and Mytyl 2018-10-06 今年の法要は、雨が降らなかった。 毎年毎年、なぜか祖父の法要の日は雨に見舞われていた。 今年もそうなるかと思っていたから、部屋のカーテンを開けた時、思いがけないほど空が晴れ渡っていて、虚を突かれてしまった。 (珍し…拍手! 続きを読む →
testメガロボクス掌編 2018-10-06 twisted warm 何の気なしに外出したはいいものの、今日は随分冷え込む。上着を着てくりゃよかったと背中を丸めた時、ばさりと後ろから着せかけられた。 「ジョー?」 「それ着ておけよ、おっさん」 どうやら自分の上…拍手! 続きを読む →
test白都兄妹小話 2018-10-06 1123 ぴゅうと北風が吹き抜けて、隣を歩くゆき子が肩を縮こまらせた。 「ゆき子、大丈夫か?」 「平気よ、お兄様。このくらい何ともないわ」 ランドセルを背負い直して答える妹は最近ずいぶん逞しい。だが目に見えて寒そうな…拍手! 続きを読む →
testfearless beast 2018-10-06 「……藤巻さん。あんた、藤巻さんか」 声をかけられる前に、自分の背後から近付く気配を察していたのは、自分が特別敏いからではない。かちゃっ、かちゃっという微かな、しかし聞き逃すには目立つ、義足の音を耳が拾い上げたからだ。…拍手! 続きを読む →
testmechanical melancholy 2018-10-06 ドサッとカウンターへ置かれたバッグに、虻八は眉をあげた。 使い込まれてあちこちひびのはいった革の表面には、掠れた「U.D.」の文字が描かれている。 見慣れたそれから視線をあげれば案の定、持ち主も見慣れた男だった。見…拍手! 続きを読む →
testugly dack 2018-10-06 長く仲たがいしていた兄と復縁したのは、春のことだった。 最初はお互いどう振る舞ったものか戸惑いはしたものの、そこはやはり兄の樹生がリードをしてくれて、月に一度、彼のロッジでお茶会をしようという運びになった。 その時…拍手! 続きを読む →
testbluebird 2018-10-06 吹き抜ける爽やかな風に乗って、ひらりひらりと花弁が舞い落ちていく。 満開に咲き誇る桜は天を覆うように枝葉を広げ、その美しさは圧巻の一言だ。 こんな光景を独り占めしているのは贅沢だな、と車にもたれて見上げていた樹生は…拍手! 続きを読む →
testroots 2018-09-01 ~片時も君が頭から離れない 君への思いが止められない 想像するんだ 君と幸せな結婚をする自分を~ 先程から窓の外でギターとともに歌声が響いている。 メロウな曲調は湿っぽく、朝聞くには向かない歌だ。 南部はライムを…拍手! 続きを読む →