test花のうへの露3 2020-08-10 義姫の土産と旅の女を持って、小十郎は伊達屋敷へと帰着した。女の手当を館の者に託し、自身は真っ先に政宗のもとへ向かう。 「よぉ、小十郎。ご苦労だったな。母上のご機嫌はどうだった?」 政宗は自室で六爪の手入れをしていた。…拍手! 続きを読む →
test花のうへの露2 2020-08-10 石や木の根っこを手がかりに、足先から斜面を滑り降り、小十郎は女のもとに辿り着いた。 「よし、あんた、起きられるか?」 「あぁ、まぁね……ん、しょっと」 小十郎が来るまで大人しく待っていた女は、その手を借りてゆっくりと…拍手! 続きを読む →
test花のうへの露1 2020-08-10 夜来の細雪が止み、ひんやりとした空気が頬を撫でる朝。小十郎は政宗の母、義姫のもとから、ゆっくりと帰路を辿っていた。 (早いところ、戻りてぇもんだが) 残してきた仕事を思うと、のんびりしているわけにもいかないのだが、何…拍手! 続きを読む →
test恥を知る 2020-08-08 「喉が渇いているだろう。これを飲んでおけ」 「……はい、ありがとうございます」 そういって差し出された湯呑を受け取って口に含むと、確かに思っていた以上に喉がからからになっている。熱くもなくぬるくもないお茶は染みわたるよ…拍手! 続きを読む →
testわするばかりの小話1 2020-08-06 至上の枕 ふ、と眠りから引き戻された時、掛布とは違う温もりに包まれている事に気づいて、一瞬ぎょっとした。誰かが自分を抱えているのだと視線を上げると、すぐ近くで目を閉じた九葉の顔が視界に映る。 (あ……そうか。今日は、九…拍手! 続きを読む →
testわするばかりの恋にしあらねば11 2020-08-06 雲一つなく、晴れ渡った空が頭上に広がる心地の良い朝――お頭詮議を終え、次の任務を受諾した軍師九葉と百鬼隊が発つ日がやってきた。 マホロバの入り口の橋から広場にかけて、馬を引いた百鬼隊の面々が、親しくなった里人やモノノ…拍手! 続きを読む →