test彼らは刹那を愛おしむ

 延々続く退屈な病院生活は滅入るので、多少のゴシップは気休めに良い。 「具合はどう、アッシュ。今日は顔色もいいわね」  だから多忙を極めるスペクターであり、元上司のシェパードが見舞いに来てくれた時、アシュリーはニヤッと笑…
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test彼は彼女の夢を見る

 ……私は森の中にいる。  ……先は見通せない。薄暗い森の中、木の黒い影が揺れている。  ……揺れているのは、木だけではない。木々の合間に、広場に、ぼんやりとたたずむ影がある。  ……影は呼ぶ。私を呼ぶ。時に語り掛ける。…
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testアークエンジェルは少佐を愛す

「……そういえばCAT6とやりあった時、気になったことがあるの。ギャレス」 「何ですか、シェパード。プライベートにまで仕事を持ち込むのは感心しないですね」  シタデルの豪華なアパートメントで開かれたパーティーは、派手な音…
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test女神は未来を切り拓く

 船内時間は夜半を過ぎ、人員の入れ替わりのせわしなさもとうに過ぎ去った喧噪だ。  歩きながら何気なく触れた壁からは、この船の記憶が気まぐれに滑り込んでくる。  はじめは戸惑った。見下した。  力なきものが集うこの船で、指…
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test日々ばたばた

マスエフェクトに時間吸われたり、犬飼いたい!でトライアルでバタバタしたり、仕事忙しかったりで色んな時間をとられてます。 ゲームはまったおかげで久しぶりに話書けるのは楽しいが、時間も体力も気力もたりん…誰か必要な事やってほ…
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test少佐は後に悔やむ

 サーベラスの襲撃跡も生々しいシタデルは、それでも常の平穏を少しずつ取り戻している。  地球であればうららかな日差しとでも表現しそうな光が降り注ぐ、行政区コモンズのアポロカフェでは、今日も多くの人が憩いの時間を過ごしてい…
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test彼は残響を覚えている

 彼が生きていた時代、シタデルは伝説の地だった。  戦火のさなかに生を得た彼にとって、いや全ての人々にとって、シタデルは憧憬の場所であり、美しく、先進的で、文化の始まりの地だった……“だった”。  その地は、とうの昔に敵…
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testプロセアンは人目をはばからない

::ノルマンディーSR2通信傍受記録 機密レベルC:: ::プロセアンに関する情報の自動記録開始:: 「……おい、知ってるか? ギャビー。あのプロセアンと少佐の話」 「もちろん。まさか生身のプロセアンに出会う機会があるな…
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test彼女は思い出を愛している

 爆発と銃撃から始まり、賑やかなパーティーを経て、船外休暇は終わりを告げる。  その最後の日の夜、アンダーソンから譲り受けたマンションの一室。間接照明だけつけた薄暗い部屋の中、シェパードはソファに座っていた。  腕をかざ…
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testI miss you, commander.

 悲しみに満ちた一日の終わり、暗号通信の連絡を受けた。相手の情報はなかったが、イリウムの青いバラなどと書かれていれば、想像はつく。 「――やぁ、リアラ。君にしてはずいぶん気取った名前だな」 『以前イリウムで聴いて、美しい…
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