いやーーーー……いい。とても良い回。面白かった……
・佐久間、天然サイコパスだったらほんとに救いがなくて嫌だなぁと思ってたんだが、いやーこれは怜悧な経営者ですね! 天才企業家の肩書が物凄く腑に落ちました。
軍事転用を悪とみなすのは簡単ですが、実際の所、戦争関連事業の中で磨かれる技術が世の中の技術革新に寄与してるのはあるわけで……電子レンジやインターネットなんかもそうですしね。
ゆき子や樹生が指摘する倫理面での問題が多大にあるにせよ、データを研究に生かしたい、帰還兵の希望を叶えたいという思いも多分、詭弁ではないのでしょう。アイアンマン1冒頭のトニースタークだなぁとは思いますが……
最初に出て来てゆき子に、勇利愛弟子のリュウとマックどちらを応援するのか聞いた時、あーすげぇ頭の良い人だな、軽い口調で聞いて相手がどうでようとさばけるんだなと感じて。
その後良い人?悪い人?でだいぶ印象が左右されましたが、ここにきて冷徹な企業家の面が出て来て、佐久間非常に良い悪役だなぁと感じました。悪役というか、これはもう現実における必要悪だなぁと。
しかし樹生に抗議入れるのを吉村さんにやらせるあたり、うわえげつないなって感じましたけど……社長として抗議をしたら後々支障が出るからか……
というかあれ……チップに欠陥があってマックがこの後悲劇的な最期を迎えるみたいな事になった場合、彼の尊い犠牲を胸に更なる飛躍を……とかいいながら邁進していきそうで怖すぎるんですが。遺族にもすごい手厚い補償して美談にするやつ……
企業家としての計算がありつつ、マックの光に魅せられているのも本当なんじゃないかって気もするので、ものすごくたちが悪いですな。ジョーとの試合を仕込んだ?のも、先手が何を意味するのかも怖い。
それにしても佐久間に対する印象操作が見事すぎる。視聴者がどう受け取るか、制作陣は完全に計算してますねこれ。
・ジミーさんがかつて勇利にいった「本当に闘いたい相手に出会える事は幸せな事です」
勇利自身がいった「ついてるよな。俺たちは出会えたんだ」
リュウが燃えつきる事もできないまま選手生命を断たれてしまった事実の前に、一期の奇跡を思い返して、本当にあれはついていたんだなぁとしんみりしてしまった。
燃えつきるまで思う存分戦えることもあれば、不完全燃焼のまま、理不尽だと思いながらリングを去らなければならないこともある。マックも、本物の輝きに打たれてリングを去った。
夢は美しく残酷なものだなと、叶ったものと叶わなかったものを対比していて、何とも切ないです……そして美しい。
・マックの奥さんのマヤさん。旦那さんが死にかけから復帰するも異常行動するようになるし、ミゲルは手術した形跡あるし、あまりにも苦労人では……これでマックに不幸が訪れたら可哀そうすぎてやりきれない……幸せになってくれ……
・ジョーの番外地再建が思ったより進んでてぐっときた……。なんかもしかしたら番外地ジムもこうやって作ったんじゃないかって気がした。
サンタの仕事分かってるが断るのいいな。ボンジリの、そりゃあリングに戻ってくれたら嬉しいけどさって言葉もいいな……ジョー自身、色んな人の思いを向けられてて重たいなぁと感じてしまうが。
・ラジオを流しながらギアの修理にいそしむオイチョと虻八さんの会話泣ける。ありがとうなって台詞ぐっときた。
受け継がれるってのはいいってもんさ。これ、ジョーたちにも言えることだね……
老い先短いっていうのもあれだよな……いつ命が尽きるかは誰にも分からないから、虻八さんの感覚も分かる。そんな未来の話じゃないかもしれないからさ。
・ゆき子ほんとに美しいわぁ!!!!佐久間凄いはなっから喧嘩腰でおっかねぇわw 白都は今軍事産業から手を引いてるんだろうな。
悪意のある印象操作ってこれ、朝本さんへの揶揄だろうな……。
再利用なんて、まるで彼らを道具扱いだって一期のゆき子をほうふつとされる皮肉ですごいどきっとしました。一期のゆき子は、そのつもりがなくても勇利を道具のようにしてたからね……
心臓とまるかと思いましたー!もすごいブラックジョークでこいつ……今の白都が容易にロスコを切れない事も承知してるわ。部屋出た瞬間鼻で笑ってるやんけ佐久間……
選択を与えたい気持ちも多分嘘ではないからえげつない。
・リュウほんとによかったよぉ……。勇利がしょんぼりしてて切ない。自責する師匠に泣きごとなんて言えるわけじゃないじゃないですか勇利……
夜中に狂ったように泣いた、理不尽だってジョーに言うのとてもいいな。
チャンプになる夢を信じてたのは勇利と自分だけ。今は自分だけが自分を信じてる。一期で虻八さんがジョーにかけた言葉を、リュウが自ら口にするのもいいし、あんたを信じるよと言えるようになったジョーにも泣けた。
勇利は自分が燃えつきるまで闘えた幸せを知っているから、それを経験できず、自分の影法師にしてしまったリュウに対して物凄く罪悪感を抱いてるんだろうなぁって気がしますね。いまリュウに真っすぐ見つめられたら、ずっと見つめ返す事ができないんじゃないだろうか。
・サチオ勝つこともあるのかってちょっと笑ってしまったわw
アラガキ、地下リングにやっぱり来るんだなぁ。何をするか決めるのは自分だってアラガキも一期を思い出して口にしてる感じがしてほんとに……ジョーほんとに色んな人に影響与えてるんだなぁってじんとする。
・バイク飛ばすジョー、一期の時と同じ顔だなぁ……この高速、工事中だったところだろうか。
・紫のメランコリーって言われると紫!!!勇利!!!!!!!ってなる
・ジョーの告白、やっぱりそうだったんだなぁってしんどい。サチオがぶちぎれるのも分かる。建物直せば戻るなんて、ほんとジョーもそんなこと思ってないんだよな……
灯りをともしたいって言葉で南部さんを思い出すサチオ……。おっちゃんがジョーを止めなかったのも、ジョーの気持ちを汲んだからだよね……。
しかし見守るアラガキがめちゃくちゃかっこよくてめちゃくちゃかっこいい。ノースリーブだ……
・マック、子どもにリングに立つところを見せたいと言ってたのに、怖くて嫌いと言われてしまうの切ないよぉ……マックのせいじゃないのに
子ども部屋も教育をきちんと受けさせられて、愛情たっぷりなんだなぁて何かもう……
・チーフも持ってた絵本、思ってたより重たい内容だった。マックの朗読をバックに番外地を守ろうとする絵が流れるのぐっとくる。何一つ残っちゃいないのところのジョーすごい良い……まだ残っているでしょうで皆が集まるのすごいいいな……
・大学に寄付してるのに。君には抗議してもらわないと。この辺怖いな~~~!!!!!! 商品価値っていいやがってこいつは。
台風の中、マックに会いに行くあたりとか、成長させてもらったとか、この辺嘘じゃないと思うんだけどねぇ……。戦う理由がないのではと言ったマックにハッとするあたりとかさぁ……
企業家として計算してるところはあるにしても、マックに夢を見てるのは本当なんじゃないかと思うから、たちが悪い。
・最後ハチドリのあたり、微笑む皆とジョーの絵がよき……
・あれっ?待てよ?マックギャングの抗争の中大けがしたけど、あれ子供を守ってって言ってなかった?もしかしてあれミゲルだったりしない?奥さん妊娠したけど残念な結果になって、ミゲル引き取ったとかありえないか…????
見返したら逃げ遅れた子供を助けたっていってる……あの流れで子ども云々が出てくるのもそういえば、ん?って思ってた。
そう、病床のマックに付き添ってるマヤさんのそばに子供がいなかったのもちょっと引っかかってたんだよ。
まだ小さくて、誰かに預けるかしたのかなって思ってたけど……ミゲルの胸の傷とかそういうことなの…?
・二期は夢が呪いのように描かれる事多いんだけど、佐久間もまた夢に魅せられてるのかもしれないなぁと。ミゲルもしかしたら救出された子どもかな?と思って、マックが命がけで救ったその姿に、佐久間は英雄を見たんじゃなかろうかそんな幻想。
ミゲルのあたり完全妄想だしまだ何も分かりませんけど、佐久間が怜悧な経営者ってだけじゃないような気がするので、今後の掘り下げ楽しみですね。
↑の流れでうわって思ったんですが……マックがもう戦う理由がないと呟いた時にハッとしてたの、「英雄に戦う理由を与えなきゃ」って思ったんじゃ……。
どう考えてもこのままだとマックは破滅してしまうのに、それでも前に進めと鼓舞するのは、何か盲目的な信者っぽいムーブな気がしないでもない……うわこわ。
・アラガキサチオがエンジニアになりたい夢を知っていたなら、メガロボクスを教えてくれと言われて、さらに地下にいってしまった事、ずっと心配してたんだろうなって胸が痛くなってしまった。止められないと思った気持ちもわかるし…
■以下はつぶやき。上とかぶってる部分あります
・佐久間これやっぱ駄目な奴じゃねぇか、おまえぇぇぇ……技術は素晴らしいのに倫理観がねぇ……
・佐久間倫理観欠如して商売優先なところあるにしても、マックと夢を見てる美しさにも打たれてるのではこれおいー…なんだこれは凄い救いようのない展開じゃない……
・ミゲル何だあの心臓の手術したみたいな痕は……まだなんかあんのロサリオ一家……
・リュウやっぱり復帰厳しいのか―と思ったけど信じた自分を信じるって誰に言われたでもなく言い出すの、ああすげぇな…強いな……ってなった。やっぱりリュウは大丈夫だよ勇利……
勇利、自分のせいでと責めるあまりリュウの強さが見えなくなってて、あーすごいな、すごい人間味あふれてるなぁって何か感動してしまった……ジミーさんは勇利の弱さもちゃんとわかってて、勇利とリュウのどちらも支えてるんだなぁってなんかもう……ジミーズジム幸あれ……
・あとさぁアラガキのムーブが完璧すぎた。サチオにエンジニアの道を提示し、ジョーの手伝いをして気持ちの橋渡しして。墓の前に立ち尽くすサチオを見てるアラガキはちゃめちゃにかっけぇ
・過去の南部さん、やっぱりジョーの恐れや弱さを全部分かったうえで伏せてたんだなぁって胸がいっぱいになってめっちゃ泣いてしまった……ジョーが自分の弱さを吐露するシーンも、サチオはジョーになろうとしてたとかも、全部そう…そう…てなった
・オイチョと虻八さんの会話もすごい泣いた。一代でいいと思ってたけどお前がついでくれてよかったっていうの、すごい、すごい泣いた
・佐久間のいう事はまぁ現実の一つとして正しいと言えば正しい。ゆき子がギアの売り込み先に軍を選んだのも、一般への普及の足掛かりとして適切だったからだろう。ギアは兵器ではないといってはいてもだ
佐久間の戦争はなくならない、帰還兵の願いを叶えたい、データを集めたい、それらは本当に全て真実で、ある一部には救いを、ある一部には犠牲を強いる現実と同じなんだよね。
それを悪と断ずるのは簡単だけど、それで成敗されるような勧善懲悪ではない世界をメガロは描いているから、あーこれほんとにリアルなもの出してくるなぁって思った。
佐久間の先手が何なのか怖すぎるんだけど、なんだ?ジョーとの試合仕込んだのもお前か?やめて怖い
ていうか吉村さん、樹生と関係があったのね。はっきり教授いわれて、ようやく樹生の現在の職が本編で触れられたわw
・とにかくリュウが無事というか、意識戻ってほんとにほんとによかったし、勇利の前では一度も弱音を吐かないのお前ほんとにいい子だな…ってなった
でもジョーには理不尽だ、泣いたというあたり、リュウはジョーにシンパシーを感じてるし、勇利を心から尊敬しているからこそ、浮かない顔してる師匠に心配かけたくないんだろうなって感じてもう泣ける。マック側が見せかけの信頼関係で成り立っている一方で、番外地はサチオ以外戻ってきてるし。
皆でお茶しながらしんみり話すの、すごいよかったな……サチオがジョーを追い出したって話、アラガキももう承知してるんだなぁって思ったり。
あとジョー、取材を断る理由が俺はもうリングに立てないっていうのがすごい切なかった。これもうほんとに、サチオに許されなきゃ絶対復帰しないじゃんか。
サチオ、やっぱりお父さんのようなエンジニアになりたかったんだっていうのが描かれてこれも泣いた。そうだよ、やっぱそうだよね。これから二人でリングに戻ってほしいな……番外地の灯りはもう一度ともせるよ……
・勇利話でキャットが頭の中の異常が原因で引退に追い込まれた展開にしてて、リュウ開頭手術してたら無理なのでは?と思ったんだよな…でも今すぐの復帰は無理にしても一命とりとめて、廃人にもならなくてほっとした。
これからが大変だろうが、リュウが諦めたら勇利も心が死んでしまうだろうし…
キャットの異常は実際にあるものを参考にしたので、まあ頭に異常が出たらボクシングは無理だわね…